小児アレルギー疾患児における副鼻腔炎診断の実際 : Waters法, CTによる比較検討

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  • DIAGNOSIS OF SINUSITIS IN CHILDREN WITH ALLERGIC DISEASES : Comparison of Waters Projection Radiographs and CT Scans

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説明

小児の副鼻腔炎は頻度の高い疾患であり, 喘息に合併し増悪因子となったり, 呼吸器症状を誘発することがある. その際, 小児科・内科系医師の診断は臨床症状と Waters法によってなされることが多い. 我々は, 実際の副鼻腔炎臨床診断における問題点を検討するため, アレルギーを専門とする小児科医師による同一患者副鼻腔の Waters法での読影結果を, CT所見と比較した. 両者の一致率は60%前後であり, 予想よりも低い結果が得られた. このことは, 実際の日常診療の場において over diagnosis, under-diagnosisが少なくないことを示唆するといえる. 今回の検討結果はWaters法の有用性を否定するものではないが, 少なくともCTを有する医療施設においては, 問題点の多い副鼻腔炎症例の診断に関しCTを有効に活用すべきといえる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 43 (10), 1256-1261, 1994

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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