本邦における病院通院成人喘息患者の実態調査 : 国立病院機構ネットワーク共同研究

書誌事項

タイトル別名
  • SURVEY OF ASTHMA CONTROL AND ANTI-ASTHMA MEDICATION USE AMONG JAPANESE ADULT PATIENTS
  • ホンポウ ニ オケル ビョウインツウイン セイジン ゼンソク カンジャ ノ ジッタイ チョウサ コクリツ ビョウイン キコウ ネットワーク キョウドウ ケンキュウ

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説明

【目的と方法】本邦の病院通院成人喘息患者の実態を明らかにするために,2006年9月から10月に国立病院機構26施設のアレルギー科あるいは呼吸器科通院・入院中の喘息患者2524名とその主治医に対して,喘息の治療状況とコントロール状況をアンケート調査した,1995年に行われた同様の調査の結果とも比較し,対象集団の年齢性別階級分布の違いを調整し,喘息治療とコントロールの推移についても検討した.【結果】調整後の2006年の吸入ステロイドの使用率は89%であり,1995年の調査での62%と比べると増加していた.生涯で喘息発作入院を経験した者の割合は減少していた(1995年,73%;2006年,47%),2006年調査で,ステップ4の治療を行っていてもステップ2以上の症状が持続する難治例は15%であり,過去12ヵ月で発作入院を経験したものは8%,発作で外来受診を経験した者は25%であった.【結語】1995年から2006年で,吸入ステロイドの使用率は増加し,喘息コントロールの改善が示唆された.しかし,2006年においても,十分な喘息治療を行ってもコントロールできない難治例が少なくないことが明らかになった.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 59 (1), 37-46, 2010

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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