モストグラフとスパイロメトリーによる気道狭窄の評価 : 可逆性試験を用いた検討

  • 柴崎 篤
    柴崎内科小児科医院
  • 黒澤 一
    東北大学環境・安全推進センター:東北大学大学院医学系研究科産業医学分野
  • 田村 弦
    仙台気道研究所

書誌事項

タイトル別名
  • EVALUATION OF AIRWAY NARROWING BY MOSTGRAPH AND SPIROMETRY : EXAMINATION USING A REVERSIBILITY TEST
  • モストグラフ ト スパイロメトリー ニ ヨル キドウ キョウサク ノ ヒョウカ : カギャクセイ シケン オ モチイタ ケントウ

この論文をさがす

説明

【背景・目的】モストグラフは強制オッシレーション法を利用した呼吸抵抗や呼吸リアクタンスの測定機器である.被験者の安静換気下で測定が行われるので,被験者の負担が少なく,検査手技も簡便である.本研究では,モストグラフとスパイロメトリーを同時に実施し,モストグラフの各指標の臨床的な意義を検討した.【方法】対象は外来で可逆性試験を実施した52症例である.モストグラフとスパイロメトリーは,短時間作用性β_2刺激薬(SABA)吸入前後に同時に測定された.【結果】SABA吸入前の両測定法の各指標の間には有意な相関を多数認めたが,中でもFresとFEV_1との相関が最も強かった.両測定法のSABA吸入による各指標の変化率においても,FresとFEV_1の間には有意な相関を認めた.なお,SABA吸入によるFresとFEV_1の変化は双曲線上を連動した.【結語】気道狭窄それ自体がFresと相関することのみならず,気道狭窄の変化によって呼吸器系の弾性抵抗が変化することを確認し,モストグラフのパラメーターの中でFresの変化率が気道可逆性の判定基準になり得る可能性を示した.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 62 (5), 566-573, 2013

    一般社団法人 日本アレルギー学会

参考文献 (11)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ