高齢者で歯を20本以上保つ要因について : 北海道道東地域におけるケース・コントロール研究

  • 中山 佳美
    北海道胆振総合振興局保健環境部苫小牧地域保健室(北海道苫小牧保健所):札幌医科大学医学部公衆衛生学講座
  • 森 満
    札幌医科大学医学部公衆衛生学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Factors of Elderly People that Have More Than 20 Teeth : Case-control Study in the Eastern Region of Hokkaido Prefecture
  • コウレイシャ デ ハ オ 20ポン イジョウ タモツ ヨウイン ニ ツイテ ホッカイドウ ドウトウ チイキ ニ オケル ケース コントロール ケンキュウ

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抄録

8020運動が提唱されてから20年以上経過しているが,いまだに多くの者が達成できておらず,北海道でも同様の状況である.今回,高齢者が歯を20本以上保つ要因について,北海道道東地域において調査を行った.町広報誌による一般応募から参加した現在歯数19本以下の高齢者79人(男性19人,女性60人)をケースとし,十勝地域高齢者歯のコンクール被表彰者である現在歯数20本以上の高齢者85人(男性60人,女性25人)をコントロールとして,身長,体重,治療中の疾患の有無,食習慣,口腔保健行動など全38項目について調査した.これらの38項目を説明変数,現在歯数を目的変数として,男女別に単変量ロジスティック回帰分析を行った.その結果,男性においては,現在歯数が20本未満と関連があった要因は,年齢が78歳以上などの8要因であり,女性においては,BMIが高いなどの8要因であった.これらの単変量解析で有意であった変数を用いて,stepwise法による多変量解析を行った結果,現在歯数が20本未満と関連があった要因は,男性では年齢が78歳以上,飲酒をほとんどしない,加工食品をほとんど食べないおよびかかりつけ歯科医がいないことで,女性ではBMIが23以上,運動が30分未満および糸ようじや歯間ブラシを使用していないであった.これらの結果を活用して,北海道道東地域の自治体の健康計画を推進する必要がある.

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参考文献 (34)*注記

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