乳幼児の食事や口腔内の状況に関する保護者の疑問や不安についての実態調査

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タイトル別名
  • Survey on the Anxiety and Doubt of Parents Regarding to Feeding and Oral Conditions of Infants
  • ニュウヨウジ ノ ショクジ ヤ コウコウ ナイ ノ ジョウキョウ ニ カンスル ホゴシャ ノ ギモン ヤ フアン ニ ツイテ ノ ジッタイ チョウサ

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抄録

本研究では,幼児の食や口腔の健康に関する新たな支援方法の確立の一助とすることを目的とし,都内某区における2007年度の保育園歯科健診に参加した乳幼児1,398名(男児724名,女児674名)の保護者を対象に,児の口腔内状況や食事に関する保護者の疑問や不安についてのアンケート調査を実施した.口腔内に関する疑問や不安の有訴割合は,2〜4歳男児で65〜72%,3歳女児で75%と,乳歯列完成期にあたる時期で高い値を示した.食事に関する疑問や不安では,1歳女児で29%と低かったが,女児の他のすべての年齢および男児のすべての年齢で60%以上の高い有訴割合を示した.具体的な食事に関する項目では,2歳児で「かまない」の有訴割合が他の年齢児よりも有意に高く,「丸飲みをする」では1,2歳児の有訴割合が3〜6歳児よりも有意に高かった(女児の2-3歳間を除く).「食事量が一定しない」では,2〜4歳女児で他の年齢よりも有意に有訴割合が高く(4-5歳間を除く),「好き嫌い」については,男児では2歳児よりも3歳児が,女児では1歳,2歳児よりも3歳児の有訴割合が有意に高かった.以上の結果から,咀嚼に関する項目では比較的低年齢児の保護者で,自食に関する項目では比較的高年齢児の保護者で高い有訴割合がみられるものと推察された.乳幼児期においては,口腔内や食事に多くの疑問や不安がみられるとともに,児の性・年齢によってその頻度も変化することが示唆され,保護者への多方面からの支援が必要と考えられた.

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参考文献 (23)*注記

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