心因性難聴患者における聴性誘発磁場N100mの所見について

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  • N100m Findings of Auditory-evoked Fields in Patients with Psychogenic Hearing Impairment
  • シンインセイ ナンチョウ カンジャ ニ オケル チョウセイ ユウハツ ジバ N100m ノ ショケン ニ ツイテ

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抄録

心因性難聴5症例と健康対照群10例につき聴性誘発磁場を記録した. 左右それぞれの耳に1000および2000Hzトーンバースト刺激を加え, N100m最大振幅値とその潜時を記録した. 患者群のN100m振幅値の平均値は対照群に比べ低値であった. 特に左半球での患者群の平均値は, 2000Hz左側刺激時を除いて, 同側刺激, 反対側刺激にかかわらず有意に低値であった. N100m頂点潜時については, 両群の間に有意差は無かった.<br>このN100m振幅の減少は心因性難聴患者における特有の聴覚認知と関係している可能性がある. この所見は, 聴皮質, あるいは二次聴覚野において聴覚処理が抑制されているか, あるいは注意の欠損が起こっている可能性を示唆するものと考察した.

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