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- 肥塚 泉
- 聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
書誌事項
- タイトル別名
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- 第113回日本耳鼻咽喉科学会総会ランチョンセミナー めまいリハビリテーション
- ダイ113カイ ニホン ジビ インコウ カガクカイ ソウカイ ランチョンセミナー メマイ リハビリテーション
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抄録
一側前庭機能が急激に低下すると,激しいめまいや平衡障害が出現する(めまい急性期).めまい急性期は,前庭自律神経反射による嘔気や嘔吐を生じることが多いため,心身の安静,鎮暈薬や制吐薬などの薬物による対症療法が,治療の主体となる.急性期を脱しても,通常の前庭代償過程と比較して,めまい・平衡障害の程度が強い症例に対しては,めまいリハビリテーションが有用である.めまいリハビリテーションの主たる目的は,前庭代償の促進である.前庭機能の低下によって生じた,視覚情報・前庭情報間の乖離を是正するような訓練法が用いられることが多い.めまいリハビリテーションの開始時期については,急性期を脱し,安静時のめまいが消失した時点でなるべく早期に開始するのが良いと考えられている.めまいリハビリテーションのエビデンスに関しては,近年,メタ解析が加えられている.めまいリハビリテーションの施行に起因したと考えられる有害事象はなかった.その効果についても,おおむね有効であるという結果であった.また,各リハビリテーション法の間で,その効果に有意な差を認めなかった.前庭代償には前庭小脳が深くかかわっている.めまいリハビリテーションの施行に当たっては,前庭小脳において,実行された運動(眼球運動)に対する誤差信号として用いられる視覚刺激を十分に与えることが重要である.また,前庭小脳には短期の適応と長期の適応の2つの適応(記憶)機構が存在する.めまいリハビリテーションで十分な効果を得るには,長期の適応を誘導すべく,毎日連続して行うことが,小脳の生理学的側面からも重要と考えられる.めまい症の病因の1つとして,耳石器機能障害の関与が示唆されている.耳石器機能障害に起因するふらつきに対しても,半規管動眼反射の可塑性を促進するようなめまいリハビリテーションが有用と考えられる.
収録刊行物
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- 日本耳鼻咽喉科学会会報
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日本耳鼻咽喉科学会会報 116 (3), 147-153, 2013
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679987950464
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- NII論文ID
- 10031163481
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- NII書誌ID
- AN00191551
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- ISSN
- 18830854
- 00306622
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- NDL書誌ID
- 024464625
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可