明らかな外傷を認めなかった破傷風の2例

  • 伊原 史英
    脳神経疾患研究所総合南東北病院耳鼻咽喉科 船橋市立医療センター耳鼻咽喉科 千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・ 頭頸部腫瘍学教室
  • 大塚 雄一郎
    船橋市立医療センター耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Experience of Two Cases of Tetanus without a Clear History of Trauma
  • 症例報告 明らかな外傷を認めなかった破傷風の2例
  • ショウレイ ホウコク アキラカ ナ ガイショウ オ ミトメナカッタ ハショウフウ ノ 2レイ

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抄録

破傷風は皮膚の創傷部位から芽胞が侵入・発芽し, 神経毒素を産生することで発症する. 一般的には外傷歴と臨床症状から診断するが, 外傷歴の明らかではない症例では, 臨床症状のみで診断しなければならない. 今回, われわれは外傷を伴わない2症例を経験したので報告する.<br> 症例1は両頸部・肩部の痛み, 開口障害を主訴に受診し破傷風1期の診断となり, 治療を行った. 症例2は抗破傷風ヒト免疫グロブリンの使用を治療開始時に拒否したが, 翌日より症状が悪化したため, 翌日に抗破傷風ヒト免疫グロブリンを使用した. 入院5日目より数回の頸部の部分的な硬直性痙攣を起こしたが, 気道確保などは行わず治癒した.

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