通常の手術例と比較した根治的化学放射線療法後のサルベージ食道切除術の治療成績

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タイトル別名
  • Comparison of Clinical Outcomes between Salvage Esophagectomy and Esophagectomy without Preoperative Therapy
  • ツウジョウ ノ シュジュツレイ ト ヒカク シタ コンジテキ カガク ホウシャセン リョウホウ ゴ ノ サルベージ ショクドウ セツジョジュツ ノ チリョウ セイセキ

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説明

根治的化学放射線療法後の遺残・再発例に対してのサルベージ食道切除術の治療成績を通常の手術例と比較した。2003年1月から2009年12月までにサルベージ食道切除が可能であった21例 (S群) と,同時期に食道切除を行った術前無治療の食道切除187例 (NS群) を対象とした。両群の術式には差がなかった。手術時間はS群が有意に短いが,出血量には差がなかった。術後合併症はS群に縫合不全が有意に多かった。気道壊死例はなく,在院死亡例もなかった。S群のうち11例が再発し,1年・3年生存率は80%・63.2%であった。CRT前cStage IVとリンパ節転移陽性例は有意に予後が悪かった。サルベージ食道切除術は,鏡視下でも安全に施行可能であるが,縫合不全が高率である。治癒切除可能なサルベージ手術例でも限定された症例でのみ良好な予後が期待できる。

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