気管食道領域の早期癌の診断と治療  早期食道癌の診断

書誌事項

タイトル別名
  • Special Issue of Diagnosis and Treatment of Early Tracheoesophageal Cancer Diagnosis of Early Carcinoma of the Esophagus
  • 早期食道癌の診断
  • ソウキ ショクドウガン ノ シンダン
  • Diagnosis of Early Carcinoma of the Esophagus

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抄録

最近早期食道癌に対して多岐にわたる治療を選択できるようになった。また内視鏡治療の良い適応であり,低侵襲治療で完治しうるため第一選択の治療になっている。しかし食道癌は粘膜下層に浸潤すると広範なリンパ節転移をきたしやすいため,早期発見と正確な深達度および病期診断が不可欠である。食道表在癌は自覚症状に乏しく,積極的な拾い上げ検査を行わなければ早期診断につながらない。特に食道癌のハイリスクグループすなわち55歳以上の男性で酒•喫煙量の多い人,頭頸部癌症例,腐食性食道炎,アカラシア,バレット食道など慢性炎症が長期持続している症例,癌家系の人などは定期的な検査を要する。食道表在癌,特に粘膜癌 (m1,m2) の発見には定期的な内視鏡検査が最も有効である。ヨード染色さえ行えば不染帯として明瞭に描出されるため,早期癌が見落とされることはない。少しでも粘膜の異常所見を認めた場合や食道癌のハイリスクグループには積極的にヨード染色を行うべきである。

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参考文献 (23)*注記

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