要介護高齢認知症患者に合併した糞石イレウスの1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of ileus caused by a fecalith in an elderly patient with severe dementia
  • 症例報告 要介護高齢認知症患者に合併した糞石イレウスの1例
  • ショウレイ ホウコク ヨウ カイゴ コウレイ ニンチショウ カンジャ ニ ガッペイ シタ フンセキ イレウス ノ 1レイ

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説明

重度の認知症を有する高齢者に糞石イレウスを発症した1例を経験した.症例は82歳の女性.アルツハイマー型認知症,2型糖尿病,高血圧,甲状腺機能低下症,便秘症にて介護老人福祉施設に入所中であった.もともと排便コントロールに難渋しており,各種下剤数種類を内服するも排便は1,2回/週程度であった.2009年5月某日,施設内にて嘔吐大量に認め,腹満感を訴えたため当科を受診.画像所見上,イレウスが疑われ緊急入院となる.腹部CTにて小腸の一部に腸重積様の所見を認めたため,開腹手術を施行.回盲部より180 cm口側に径5 cm大の腫瘤を認め,同部位を切開したところ腸管内異物を認めた.異物は成分分析より糞石と判明した.糞石などの腸管内結石によるイレウスは稀で,腸管運動の低下,腸内容物の停滞と関連する.便秘症の多い高齢者の診療に際し興味ある症例と思われ報告する.<br>

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参考文献 (13)*注記

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