CD7陽性Biphenotypic Leukemiaの臨床的,細胞学的検討

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タイトル別名
  • Clinical and Cytological Features of CD7 Positive Biphenotypic Leukemias
  • CD7 ヨウセイ Biphenotypic Leukemia ノ リンショウテ

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抄録

CD7陽性小児急性白血病87例のうちlineageの明確でない17例に対し,モノクロナール抗体パネルによる細胞膜抗原検索に加え,double PAP法による細胞質内抗原(CD3, CD13, βF1, δTCS1)の検索と,無刺激短期培養後の細胞膜抗原の検索を行った。17例中9例は,細胞膜CD7, 細胞質内CD3とCD13, 培養後の細胞膜CD13を発現するbiphenotypic leukemiaであった。この9症例には年長児が多く,4例が縦隔腫瘤を伴っていた。5例はTリンパ球系,3例は骨髄系,1例は巨核芽球系白血病と診断されそれぞれの診断を基に治療がなされたが,7例が比較的早期に骨髄再発し予後不良であった。これらの症例は,多能性幹細胞由来で,未分化な段階で腫瘍化した白血病と考えられる。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 33 (3), 273-280, 1992

    一般社団法人 日本血液学会

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