遺伝性Pelger-Huet核異常症患者に発症したMyelodysplastic Syndromeの1例

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タイトル別名
  • Myelodysplastic Syndrome in a Patient with Familial Pelger-Huet Anomaly

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説明

7年前に家族調査から先天性Pelger-Huet核異常症と診断された45歳女性が,6カ月間持続する汎血球減少症の精査目的のために入院した。入院時の血液検査はHb 6.5g/dl, Ht 19.9%, 血小板数1.8万/μl,白血球数1200/μl。血液像は骨髄球2, 後骨髄球9%, 桿状核球14%, 分節核球2%, リンパ球58%, 単球5%で,また顆粒状の大部分は核のクロマチン濃縮を特徴とするPelger-Huet細胞であった。骨髄像では芽球比は3.6%で,赤芽球の巨赤芽球様変化や矮小巨核球などのdysplastic changeが認められた。これらの血液所見はMDS, とくにその亜型であるrefractory anemiaに合致するものである。先天性Pelger-Huet核異常症とMDSとの関連について論議した。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 32 (11), 1453-1457, 1991

    一般社団法人 日本血液学会

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