著明な低酸素血症,低アルブミン血症を認めたintravascular large B‐cell lymphoma

書誌事項

タイトル別名
  • Intravascular large B-cell lymphoma associated with hypoalbuminemia and hypoxemia.
  • 症例 著明な低酸素血症,低アルブミン血症を認めたintravascular large B-cell lymphoma
  • ショウレイ チョメイ ナ テイサンソ ケッショウ テイアルブミン ケツショウ オ ミトメタ intravascular large B cell lymphoma

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説明

症例は67歳,男性。平成10年12月末より発熱あり,某病院にてVAHSと診断され,ステロイド治療を受けたが,ステロイド精神症を併発。平成11年2月3日,本院内科に紹介入院。入院時より著明な低酸素血症,低血圧,胸水,全身の浮腫,脾腫を認めた。検査所見で貧血,血小板減少,著明な低アルブミン血症(Alb 1.9 g/dl)を認めた。骨髄検査で著明な血球貪食像を伴う組織球が5.2%, また,幼若リンパ球を6.0%(CD5, CD19, CD20, HLA-DR陽性)認め,リンパ腫が疑われたが,低酸素血症,低血圧が進行し,積極的な化学療法は行えなかった。約2週間の経過で死亡。剖検にて諸臓器の小血管内にB細胞性リンパ腫の浸潤が認められ,intravascular large B-cell lymphomaと診断した。本症例はintravascular large B-cell lymphomaの診断および治療を具体的に考える上で貴重な症例と思われる。特に,低アルブミン血症および低酸素血症は本症に関連する重要な臨床症状である可能性がある。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 41 (11), 1189-1194, 2000

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (11)*注記

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