同種造血幹細胞移植後に慢性GVHDとして発症した高コレステロール血症

書誌事項

タイトル別名
  • Hypercholesterolemia as a part of chronic GVHD after allogeneic stem cell transplantation
  • 症例 同種造血幹細胞移植後に慢性GVHDとして発症した高コレステロール血症
  • ショウレイ ドウシュ ゾウケツ カンサイボウ イショク ゴ ニ マンセイ GVHD ト シテ ハッショウ シタ コウコレステロール ケツショウ

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説明

症例は45歳女性。急性骨髄性白血病(AML-M6)に対し,2002年6月HLA一致同胞間造血幹細胞移植を施行した。Graft-versus-host disease (GVHD)予防には,cyclosporine (CsA)とshort-term methotrexateを使用した。急性GVHDは認めず,移植後day145にてCsAを中止した。しかし,結膜炎,口内炎,高コレステロール血症を伴う肝機能障害が出現し,慢性GVHDと診断した。CsAとprednisoloneを開始したが,肝機能障害と高コレステロール血症は遷延した。Atorvastatinは効果なく,ursodeoxycholic acidを含む免疫抑制療法により徐々に改善した。他の肝内胆汁うっ滞性疾患に伴う高コレステロール血症と同様の脂質代謝所見を得たが,その改善には原因であるGVHDの治療が必要と考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 45 (10), 1115-1118, 2004

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (13)*注記

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