脾臓摘出後,両側腎に浸潤を認めたsplenic marginal zone B-cell lymphoma

書誌事項

タイトル別名
  • Splenic marginal zone B-cell lymphoma with bilateral renal invasion after splenectomy
  • 症例報告 脾臓摘出後,両側腎に浸潤を認めたsplenic marginal zone B-cell lymphoma
  • ショウレイ ホウコク ヒゾウ テキシュツゴ リョウソク ジン ニ シンジュン オ ミトメタ splenic marginal zone B cell lymphoma

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抄録

症例は61才女性。肝脾腫及び全身のリンパ節腫脹とともに,血液検査にて貧血・血小板減少を認めた。末梢血,骨髄にκ+, CD5-, CD10-, CD23-, CD19+, CD20+の,絨毛様構造を有する異型リンパ球を認めた。脾臓摘出術を施行し,Splenic marginal zone B-cell lymphoma (SMZL), 臨床病期IV Aと診断。脾摘後,血液検査は正常化,ガリウムシンチで異常集積を認めなかった。しかし2ヶ月後,肝腫大の増大とともに,腎障害及びIgM-κ型M蛋白が出現。胸腹CTで両側腎が腫大し,骨髄,胃及び腎臓にリンパ腫細胞の浸潤を認めた。SMZLは緩慢な経過をとることが多く,これまでのところ両側性に腎へ浸潤した報告はない。R-CHOP療法を3コース施行し,完全寛解を得た。急激な増悪を認めてから6ヶ月経過した現在も寛解を維持している。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 49 (1), 35-39, 2008

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (8)*注記

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