多発性骨髄腫の診断学

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タイトル別名
  • Diagnostics for multiple myeloma
  • タハツセイ コツズイシュ ノ シンダンガク

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説明

<p>多発性骨髄腫(MM)の診断は長らくInternational Myeloma Working Group 2003年版に則って行われてきた。2014年に新たに提唱された診断基準では,骨髄腫診断事象としてこれまでのCRAB(高カルシウム血症,腎不全,貧血,骨病変)に加え,新たなバイオマーカーが加わった。すなわち,①骨髄中単クローン性形質細胞≥60%;②血清遊離軽鎖(FLC)比(腫瘍性/非腫瘍性)≥100;③MRIで同定される骨局所病変>1, である。無症候性骨髄腫(SMM)と診断された症例のうち,これらのバイオマーカーをもつ症例は2年以内に症候性骨髄腫へ進行する危険性が70%以上であったことに基づく。2014年版診断基準においては,超高リスクSMMがMMとして診断されるようになり,以前よりも早期に治療介入が行われることになる。MM診断時に必要とされる検査も診断基準と共に変化しており,併せて解説を行う。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (10), 2096-2103, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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