21q22/<i>RUNX1</i>の新規単純変異転座t(3;21)(q13;q22)を伴う急性骨髄性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Acute myeloid leukemia with t(3;21)(q13;q22), a novel simple variant of the 21q22/<i>RUNX1</i> translocation
  • 症例報告 第4回日本血液学会関東甲信越地方会 奨励賞 21q22/RUNX1の新規単純変異転座t(3;21)(q13;q22)を伴う急性骨髄性白血病
  • ショウレイ ホウコク ダイ4カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ショウレイショウ 21q22/RUNX1 ノ シンキ タンジュン ヘンイテンザt(3;21)(q13;q22)オ トモナウ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ

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抄録

<p>69歳,男性。201X年7月白血球増多で当科を紹介された。骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍と診断され同年9月に白血化した。骨髄の染色体分析では46,XY[20]であった。イダルビシン・シタラビン療法で完全寛解に至り,地固め療法を3回受けた。しかし翌年5月に再発し,t(3;21)(q13;q22)が検出された。分裂中期細胞を用いたFISHでRUNX1(runt related transcription factor 1)遺伝子のシグナルを21番・派生3番・派生21番染色体に認め,RUNX1がこの転座に関与していることが示された。白血病では転写因子をコードする遺伝子が転座に関与する場合が多く,なかでもRUNX1転座は主要な位置を占めている。本例で認められたのはRUNX1の新規単純変異転座で,転座の相手遺伝子を同定することは白血病の進展と治療抵抗性に関する機序を明らかにし,治療法の確立につながる。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 58 (1), 3-8, 2017

    一般社団法人 日本血液学会

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