脳脊髄液adenosine deaminase(ADA)が高値を呈した星状細胞腫による髄膜膠腫症の61歳男性例

書誌事項

タイトル別名
  • Leptomeningeal gliomatosis with high levels of adenosine deaminase in the cerebrospinal fluid
  • 症例報告 脳脊髄液adenosine deaminase(ADA)が高値を呈した星状細胞腫による髄膜膠腫症の61歳男性例
  • ショウレイ ホウコク ノウ セキズイエキ adenosine deaminase(ADA)ガ タカネ オ テイシタ ホシジョウ サイボウ シュ ニ ヨル ズイマクコウシュショウ ノ 61サイ ダンセイレイ

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説明

症例は61歳男性である.2週間前から意識障害が増悪し入院した.髄膜刺激徴候,腱反射低下がみられた.脳脊髄液では著明な糖低下をともなう単核球優位の細胞数増多をみとめ,adenosine deaminase(ADA)は上昇していた.入院4ヵ月前に左側頭葉星状細胞腫が摘除されており,頭部MRIでは腫瘍摘除部は術直後同様であったが,脳表に沿ったFLAIR高信号域,造影効果がみられた.結核性髄膜炎を第一の鑑別診断と考えたが治療反応性は乏しかった.脳脊髄液細胞診を反復した結果,大型の偏在した核を持つGFAP(glial fibrillary acidic protein)陽性の異型細胞をみとめ星状細胞腫による髄膜膠腫症と診断した.低悪性度星状細胞腫では髄膜膠腫症をきたすことはきわめてまれであり,本症例では脳脊髄液ADA高値が特徴的であった.

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