ウサギATG投与で発症したEBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症にrituximabが奏効した再生不良性貧血

書誌事項

タイトル別名
  • Epstein-Barr virus-associated hemophagocytic lymphohistiocytosis subsequent to rabbit antithymocyte globulin administration and successfully treated with rituximab in a patient with aplastic anemia
  • 症例報告 第107回近畿血液学地方会 優秀演題 ウサギATG投与で発症したEBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症にrituximabが奏効した再生不良性貧血
  • ショウレイ ホウコク ダイ107カイ キンキ ケツエキガク チホウカイ ユウシュウ エンダイ ウサギ ATG トウヨ デ ハッショウ シタ EB ウイルス カンレン ケッキュウドンショクセイ リンパ ソシキキュウショウ ニ rituximab ガ ソウコウ シタ サイセイ フリョウセイ ヒンケツ

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説明

<p>ウサギ抗ヒト胸腺細胞グロブリン(rabbit ATG)による免疫抑制療法(IST)は再生不良性貧血(AA)に有効だが,Epstein-Barr virus関連リンパ増殖性疾患(EBV-LPD)を稀ながら発症する。81歳,男性。下血を契機に重症AAと診断。Cyclosporine単剤加療が無効でありrabbit ATGを導入したところ,投与後31日目に発熱と全身倦怠感,肝・腎機能障害を認め,突然ショック状態に至った。異型リンパ球の出現はなく,肝脾腫,リンパ節腫脹も認めなかったが,モニタリングしていた血中EBVコピー数が上昇しており,フェリチンも高値であったため骨髄穿刺を施行,血球貪食像を認めた。EBV-LPDと診断し,直ちにrituximabを投与したところ速やかに軽快した。治療から480日が経過したがAAは寛解しておりEBV-LPDの再燃もない。EBV関連血球貪食症候群(EBV-HLH)の形態をとるEBV-LPDに対してもrituximabは有効であり,EBVコピー数のモニタリングが診断に有用であった。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (4), 407-413, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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