CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫治療中に発症し診断に苦慮した結核性髄膜炎

  • 寺村 由希
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 亀田 和明
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 諫田 淳也
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 後明 晃由美
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 早川 仁
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 赤星 祐
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 小宮 佑介
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 原田 尚憲
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 鵜飼 知嵩
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 石原 優子
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 河村 浩二
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 坂本 佳奈
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 佐藤 美樹
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 和田 英則
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 斎藤 桐子
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 木村 俊一
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 菊地 美里
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 仲宗根 秀樹
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 賀古 真一
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
  • 神田 善伸
    自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科 自治医科大学附属病院 血液科

書誌事項

タイトル別名
  • Development tuberculous meningitis during chemotherapy for CD5-positive diffuse large B-cell lymphoma
  • 症例報告 第3回日本血液学会関東甲信越地方会 優秀演題 CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫治療中に発症し診断に苦慮した結核性髄膜炎
  • ショウレイ ホウコク ダイ3カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ユウシュウ エンダイ CD5 ヨウセイビマンセイ ダイ サイボウガタ B サイボウ リンパシュ チリョウ チュウ ニ ハッショウ シ シンダン ニ クリョ シタ ケッカクセイ ズイマクエン

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抄録

症例は62歳女性。CD5+びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断し,R-CHOP療法を開始した。初診時の髄液検査は異常なし。R-CHOP療法3コース目開始11日目から徐々に頭痛,意識障害が出現し,18日目に救急搬送となった。項部硬直を認め,髄液細胞数25/μl, 蛋白188mg/dlから髄膜炎として抗菌薬,抗ウイルス薬を使用したが改善なし。リンパ腫中枢浸潤を疑い再度髄液検査とMTX+DEXの髄注を施行し,一時的な解熱と意識の改善を認めた。髄液細胞診は陰性だった。入院12日目からR-MPV療法を開始したが意識状態は悪化し,入院20日目から経験的に抗結核薬を開始した。入院24日目に髄液培養で抗酸菌が発育(培養23日目)し,結核性髄膜炎と診断した。悪性リンパ腫の化学療法では細胞性免疫不全が進行し,結核のリスクが増す。結核性髄膜炎は診断が難しく,常に鑑別に挙げることが重要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (5), 597-601, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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