帯状疱疹後に不完全型Brown-Sequard症候群を呈した1例

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タイトル別名
  • A case of incomplete Brown-Sequard syndrome after thoracic herpes zoster infection
  • タイジョウホウシンゴ ニ フカンゼンガタ Brown Sequard ショウコウグン オ テイシタ 1レイ

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説明

症例は87歳女性である.右前側胸部の帯状疱疹自覚2日後に右下肢脱力が出現し歩行不能になった.右側下肢の錐体路徴候と左側T6レベル以下の温痛覚低下をみとめたが,深部感覚障害をみとめなかった.髄液の細胞数増多と蛋白上昇,髄液と血清の水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)抗体価上昇をみとめた.脊髄MRIT2強調画像ではT2レベル胸髄右側前半部に高信号病変をみとめた.VZVによる脊髄炎と考えアシクロビルとステロイドの併用治療をおこなったが,筋力の改善は乏しく残存した.本例は不完全型Brown-Séquard症候群を呈し,後脊髄動脈領域である脊髄後索が回避されたことからVZVによる血管炎が原因である可能性が考えられた.<br>

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