副腎・精巣腫瘍を呈した節外性CD20陽性末梢性T細胞性リンパ腫

  • 牧田 雅典
    岡山市立市民病院 血液・腫瘍センター
  • 村上 一郎
    岡山市立市民病院 臨床検査科 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病理・病態学
  • 吉岡 尚徳
    岡山市立市民病院 血液・腫瘍センター
  • 田中 寿明
    岡山市立市民病院 血液・腫瘍センター
  • 山本 和彦
    岡山市立市民病院 血液・腫瘍センター
  • 今城 健二
    岡山市立市民病院 血液・腫瘍センター
  • 高田 尚良
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病理・病態学
  • 吉野 正
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病理・病態学

書誌事項

タイトル別名
  • Extranodal CD20-positive peripheral T-cell lymphoma presenting with adrenal and testicular masses
  • 症例報告 副腎・精巣腫瘍を呈した節外性CD20陽性末梢性T細胞性リンパ腫
  • ショウレイ ホウコク フクジン セイソウ シュヨウ オ テイシタ セツガイセイ CD20 ヨウセイ マッショウセイ Tサイボウセイ リンパ シュ

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抄録

59歳,男性。右陰嚢腫大で来院され,CTでは両側副腎腫大も認めた。摘除精巣組織ではCD20陽性細胞のびまん性浸潤に少数のCD3陽性細胞を認めた。CD10-, MIB-1 index高値でdiffuse large B-cell lymphomaと診断された。R-CHOP療法施行中に脳内リンパ腫病変が出現し大量MTX療法を行うが無効であった。全脳照射後消失したが,3ヵ月後脳内に再発し永眠された。剖検脳組織はCD20-, CD3+でTCR遺伝子再構成を認めた。初診精巣組織もIgH遺伝子再構成は認めず脳組織と同じTCR遺伝子再構成を認め,免疫染色の再検討ではCD79a-, CD3p+, CD5p+, CD4-, CD8-, CD7p+で,peripheral T-cell lymphomaと最終診断した。節外性リンパ腫として稀なT細胞性のCD20陽性例であり,診断に際して遺伝子再構成・種々のマーカー検索が必要と思われた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 50 (5), 413-418, 2009

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (15)*注記

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