重篤な心機能障害を伴う未治療ALアミロイドーシスに対するbortezomibの有用性

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical benefits of bortezomib-containing regimens for newly diagnosed AL amyloidosis with severe cardiac impairment
  • 臨床研究 重篤な心機能障害を伴う未治療ALアミロイドーシスに対するbortezomibの有用性
  • リンショウ ケンキュウ ジュウトク ナ シンキノウ ショウガイ オ トモナウ ミチリョウ AL アミロイドーシス ニ タイスル bortezomib ノ ユウヨウセイ

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説明

<p>心ALアミロイドーシスは,重篤な心不全症状を呈する症例では極めて予後不良で,治療法が確立していない稀な疾患である。近年,bortezomibを含む治療法の有用性が示されてきているが,日本人におけるまとまった報告は少ない。我々は,当施設において重篤な心不全症状を呈した6名の骨髄腫に合併した未治療心ALアミロイドーシスの患者にbortezomibを含む化学療法を行った。治療後に速やかなinvolved free light chain (iFLC)の低下を認めたが,心不全症状とN-terminal pro-B-type natriuretic peptide (NT-proBNP)は治療開始後むしろ増悪し,その後,iFLCの低下に数カ月遅れて改善した。観察期間は中央値29カ月(範囲2~47カ月)と短いが1例を除き全例が生存しており,bortezomibを含む化学療法は,重篤な心ALアミロイドーシスの治療には有効な手段の一つであると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (8), 987-993, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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