病勢に伴い多発肺病変を繰り返した多発性骨髄腫

書誌事項

タイトル別名
  • Recurrent multiple lung lesions synchronizing with the disease activity of multiple myeloma
  • 症例報告 病勢に伴い多発肺病変を繰り返した多発性骨髄腫
  • ショウレイ ホウコク ビョウセイ ニ トモナイ タハツ ハイ ビョウヘン オ クリカエシタ タハツセイ コツズイシュ

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説明

<p>68歳男性。57歳時にIgG-λ型MGUSと診断され経過観察されていたが,多発性骨髄腫への進展を認め当科入院となった。汎血球減少,発熱,すりガラス陰影主体の両側肺炎を認め,抗菌薬・抗真菌薬による感染症治療を行ったが改善得られず,第16病日に呼吸状態が悪化し,胸部CTにて両肺に多発する間質性肺炎像を認めた。多発性骨髄腫に対しbortezomib/dexamethasone(BD)療法を開始したが,治療効果は限定的で,第56病日には急性肺障害の病態を呈した。ステロイド療法を開始し,多発性骨髄腫に対してlenalidomideの併用を行ったところ,両肺の間質影の改善と骨髄中の異常形質細胞の減少がみられ,治療効果として部分寛解が得られた。その後の経過中も,多発性骨髄腫の病勢増悪時に同様の肺炎を繰り返した。多発性骨髄腫の経過中に間質性の肺病変をきたすことは稀であり報告する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 58 (12), 2406-2410, 2017

    一般社団法人 日本血液学会

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