がん免疫療法の最前線と展望

書誌事項

タイトル別名
  • Recent advances and future challenges in cancer immunotherapy
  • ガン メンエキ リョウホウ ノ サイゼンセン ト テンボウ

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説明

<p>近年,がん免疫療法の進展は目覚ましく,がん治療におけるパラダイムシフトへとつながった。特に,キメラ抗原受容体発現T(chimeric antigen receptor-T, CAR-T)細胞療法や免疫チェックポイント阻害薬は,従来のがん免疫療法では到達し得なかった臨床効果と予後の改善を達成し,現在,種々のがんを対象に多くの臨床試験が実施されている。その一方で,これらの免疫治療に奏効しないがん種や患者,奏効後の再発例も存在し,さらに治療効果を向上させるための研究開発が進んでいる。また,がん免疫療法の安全性,利便性,そして経済性の改善と向上も今後の課題である。本稿では,がん新生抗原の同定およびそれを標的とした個別化がん免疫療法,高い機能性と生存性を備えたCAR-T細胞の作製,非自己細胞や細胞株を用いて製剤化するoff-the-shelf製剤,さらに複合的免疫療法を中心に今後の展望を論述する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (11), 2388-2395, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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