骨パジェット病および前頭側頭型痴呆をともなう封入体ミオパチー(IBMPFD)

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タイトル別名
  • Inclusion body myopathy with Paget’s disease of bone and frontotemporal dementia

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骨パジェット病および前頭側頭型痴呆をともなう封入体ミオパチー(inclusion body myopathy with Paget’s disease of bone and frontotemporal dementia; IBMPFD)は,40歳頃に発症し,骨格筋,骨,中枢および末梢神経障害を示す疾患である.常染色体優性の遺伝形式をとり,VCP遺伝子の変異による.筋力低下はほとんどの患者にみとめられる.筋病理学的には筋原線維性ミオパチーの範疇に入るが,これに神経原性の変化がみとめられるばあい,本疾患をうたがう.骨病変は欧米に比し,その頻度は少ない.前頭側頭型痴呆は約1/3の例でみとめられ,自験例では認知機能の低下の他,運動ニューロン障害や小脳症状など多彩な神経症状がみとめられた.IBMPFDは本邦でもまれな疾患ではなく,多系統の障害をみとめるばあい,本疾患を考慮する必要がある.慎重な家族歴の聴取も不可欠である.

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 53 (11), 947-950, 2013

    日本神経学会

参考文献 (7)*注記

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