発作の誘因として静脈還流圧上昇の関与がうたがわれた一過性全健忘の3症例:高磁場脳MRIをもちいた検討

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タイトル別名
  • Three patients with transient global amnesia following an increased venous pressure: a study using 3.0 Tesla diffusion-weighted magnetic resonance imaging
  • ホッサ ノ ユウイン ト シテ ジョウミャク カンリュウアツ ジョウショウ ノ カンヨ ガ ウタガワレタ イッカセイ ゼン ケンボウ ノ 3 ショウレイ コウジバ ノウ MRI オ モチイタ ケントウ

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抄録

患者1は67歳男性で自動車を運転中に大声を出した直後に,患者2と患者3はそれぞれ66歳と68歳女性で活動中に,記憶障害が急激に出現したが,数時間以内に消失した.急性期の3.0 Tesla脳MRI拡散強調画像において,患者1は右海馬CA1領域に,患者2は左海馬CA1領域に,患者3は左海馬CA1領域と右海馬台に高信号域がみとめられた.頸静脈エコーにおいて患者2ではValsalva負荷時に内頸静脈の逆流をみとめた.自験例はValsalva様負荷による胸腔内圧の上昇や上肢の過度の運動による静脈還流増大が誘因となり,脳静脈還流圧上昇をきたし,虚血に脆弱な海馬CA1領域に静脈性虚血を生じた可能性が示された.<br>

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参考文献 (19)*注記

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