非血縁者間臍帯血移植を施行した小児最重症再生不良性貧血

  • 安井 直子
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 康 勝好
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 朴 明子
    群馬県立小児医療センター 血液腫瘍科
  • 加藤 元博
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 森 麻希子
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 秋山 康介
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 関 正史
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 高橋 寛吉
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科
  • 花田 良二
    埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科

書誌事項

タイトル別名
  • Unrelated cord blood transplantation in a child with very severe aplastic anemia
  • 症例報告 非血縁者間臍帯血移植を施行した小児最重症再生不良性貧血
  • ショウレイ ホウコク ヒケツエンシャ カン サイタイケツ イショク オ シコウ シタ ショウニ サイジュウショウ サイセイ フリョウセイ ヒンケツ

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説明

免疫抑制療法(IST)が無効の最重症再生不良性貧血(vSAA)に対して血縁HLA一致ドナー(MRD)が不在の場合には,近年,代替ドナーとして非血縁者からの同種骨髄移植が推奨される。しかし,感染症などの合併症により迅速な移植を要する場合には,血縁HLA不一致ドナー(MMRD)や非血縁臍帯血ドナーが選択肢に挙がる。前者では移植片対宿主病(GVHD)が問題となり,後者では生着不全が問題となる。我々は,MRDが不在でISTに不応のvSAAの10歳の男児例が細菌感染症を反復したため,早期の移植が必要であると判断し,low-dose TBIを含む前処置による臍帯血移植(CBT)を施行し良好な経過を得た。症例の蓄積が必要ではあるが,low-dose TBIはCBTにおける生着不全のリスクを軽減する可能性があり,同様の症例に対しCBTは選択肢となり得る。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 53 (12), 1997-2002, 2012

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (13)*注記

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