血清遊離軽鎖定量により治療効果を判定した軽鎖円柱腎症と軽鎖沈着腎症を伴う非分泌型多発性骨髄腫

書誌事項

タイトル別名
  • Serum free light-chain assay for nonsecretory multiple myeloma with light chain cast nephropathy and light chain deposition disease
  • 症例報告 血清遊離軽鎖定量により治療効果を判定した軽鎖円柱腎症と軽鎖沈着腎症を伴う非分泌型多発性骨髄踵
  • ショウレイ ホウコク ケッセイ ユウリ ケイサ テイリョウ ニ ヨリ チリョウ コウカ オ ハンテイ シタ ケイサ エンチュウジンショウ ト ケイサ チンチャクジンショウ オ トモナウ ヒブンピツガタ タハツセイ コツズイショウ

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説明

血清遊離免疫グロブリン軽鎖(Serum Free Light Chain: sFLC)の定量が我国でも臨床に導入されようとしている。今回我々はlight chain cast nephropathy (LCCN)とlight chain deposition disease (LCDD)を伴う非分泌型多発性骨髄腫(nonsecretory multiple myeloma: NSM)において経時的にsFLCの測定を行った。VAD療法3コース施行後に骨髄の形質細胞は93%から0.2%まで低下したが,この細胞はCD19陰性であり,しかもFLCのκ/λ比は正常化しなかったが,続いて施行された自己末梢血幹細胞移植後に正常化した。本例ではLCDDを併発し腎障害により一時透析を行っていたが,移植後の経過は良好であり,1年後においてもκ/λ比は正常で,腎機能はさらに改善している。sFLC定量がNSMの治療効果判定とその後のモニタリングに有用であった症例を経験したので報告する。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 51 (4), 270-274, 2010

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (8)*注記

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