単クローン性<i>γ</i>グロブリン血症における血清遊離軽鎖測定の臨床的有用性

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical usefulness of serum free light chain measurement in monoclonal gammopathy
  • 臨床研究 単クローン性γグロブリン血症における血清遊離軽鎖測定の臨床的有用性
  • リンショウ ケンキュウ タンクローンセイ ガンマ グロブリン ケツショウ ニ オケル ケッセイ ユウリ ケイサ ソクテイ ノ リンショウテキ ユウヨウセイ

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説明

免疫グロブリンはH鎖とL鎖から構成されるが,これらは形質細胞内で別々に産生される。L鎖はH鎖より多く産生され,過剰に産生された遊離L鎖(FLC)は形質細胞から放出される。このFLCのみを測定するキット(FREELITE)が開発された。このキットを用いたκ-およびλ-FLCの定量法において,クローナルな形質細胞の増殖があればκ/λ比の異常として認識される。本法を用いて,M蛋白血症150例,多クローン性γ-グロブリン血症(対照)184例,健常者178例を対象にその有用性を検討した。M蛋白血症における感度は88.0%, 特異度は96.1%であった。測定感度は免疫電気泳動(IEP)より100倍以上高く,蛋白電気泳動,IEPとの組み合わせで99%の症例で診断が可能であった。FLCは半減期が短く,治療に対する反応が早くモニタリングにも有用であった。多発性骨髄腫,ALアミロイドーシスの診断,治療効果判定,モニタリングに有用と考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 51 (4), 245-252, 2010

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (25)*注記

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