小児再生不良性貧血の骨髄像:140例のセントラルレビューによる検討

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タイトル別名
  • Bone marrow findings of childhood aplastic anemia: analyses of 140 cases by central reviewers
  • 臨床研究 第71回日本血液学会学術集会 学会奨励賞受賞論文 小児再生不良性貧血の骨髄像--140例のセントラルレビューによる検討
  • リンショウ ケンキュウ ダイ71カイ ニホン ケツエキ ガッカイ ガクジュツ シュウカイ ガッカイ ショウレイショウ ジュショウ ロンブン ショウニ サイセイ フリョウセイ ヒンケツ ノ コツズイゾウ 140レイ ノ セントラルレビュー ニ ヨル ケントウ

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抄録

WHO新分類において小児の芽球増加を伴わないMDSはrefractory cytopenia of childhood (RCC)と分類された。骨髄が低形成で染色体異常がみられなければ再生不良性貧血(AA)との鑑別は困難である。今回,我々は小児AA-97治療研究に登録され,免疫抑制療法を受けた症例のうち,140例の骨髄像を後方視的に以下のように分類し,臨床像を比較した。AA: 異形成なし,AA-RCC境界例:赤芽球に1~10%の異形成,RCC: 2血球系統以上の異形成あるいは1血球系統に10%以上の異形成を認める。骨髄像から,AA 96例(69%), AA-RCC 20例(14%), RCC 24例(17%)に分類された。AA重症度分類ではAAでは最重症,RCCでは中等症を多く含んでいた。急性骨髄性白血病への移行はAAにのみ2例みられた。免疫抑制療法への反応率は3群間で差がみられなかった。今後は分子生物学的手法を用いて両疾患の独立性を明らかにすることが課題である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 52 (8), 653-658, 2011

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (7)*注記

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