書誌事項
- タイトル別名
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- Subacute cerebellar ataxia with amphiphysin antibody developing in a patient with follicular thyroid adenoma: a case report
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説明
<p>症例は61歳の女性である.20代より甲状腺腫大を指摘されていた.2015年6月末より転倒するようになり,歩行困難となったため8月中旬に入院した.入院時,四肢および体幹の失調のため座位保持が困難であり,頸部に振戦をみとめた.抗神経抗体の中で抗amphiphysin抗体(AMPH-Ab)が陽性であり,髄液蛋白,IgG Indexが上昇していた.検索した限り甲状腺以外に腫瘍をみとめず,甲状腺腫瘤の切除標本では組織型は濾胞腺腫であった.免疫療法により髄液中の蛋白,IgG Indexは低下し,治療後は小脳失調症状の進行はみられなかった.亜急性小脳失調症が疑われた場合,AMPH-Abの測定を考慮すべきである.</p>
収録刊行物
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- 臨床神経学
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臨床神経学 56 (11), 769-772, 2016
日本神経学会