B型急性肝炎各種病型における変異ウイルスの関与

書誌事項

タイトル別名
  • Hepatitis B Virus Variants in Patients with Acute Hepatitis in whom Various Clinical Forms Develop
  • Hepatitis B Virus Variants in Patients

この論文をさがす

抄録

各種病型を呈したB型急性肝炎10症例を対象とした.劇症肝炎の2例と重症肝炎の中で最重症の1例においては, プレコア領域に変異をもつB型肝炎ウイルスが主体であった.しかし, 慢性肝障害にB型肝炎ウイルスが重感染し劇症化した1例と大部分の重症肝炎の症例においては, プレコア変異株は検出されなかった.さらに, 筋症を合併した1例とトランスアミナーゼが三峰性の経過を辿った1例においても, プレコア変異株は検出されなかった.これらの結果は, プレコア変異株が劇症肝炎と同様に一部の重症肝炎の病因に関与しているが, 他の病型の病因には関与していない可能性を示唆している.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 72 (1), 67-74, 1998

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ