大学病院職員におけるツベルクリン反応検査の解析

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タイトル別名
  • Analysis of Tuberculin Skin Test in Employees of Nagasaki University Hospital
  • ダイガク ビョウイン ショクイン ニ オケル ツベルクリン ハンノウ ケンサ ノ カイセキ

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説明

長崎大学医学部附属病院の職員1,087名に対しツベルクリン反応検査を実施した. 第1回ツベルクリン反応 (T1) の発赤径は27.3±17.0mmで, 9mm以下8.6%, 10~29mm 49.9%, 30mm以上41.5%であった. 職種別では, 検査技師が他職種より有意に大きかった. 医師と看護師では, 結核病棟勤務経験あり群が勤務経験なし群よりも大きかった. 年齢別では, 40歳代までは加齢に伴い増大し, 40歳代は20歳代より有意に大きかった. T130mm未満の253名に対し第2回ツベルクリン反応検査 (T2) を実施した.発赤径はT1 16.1±6.6mm, T2 26.4±15.4mmと10.2±14.4mmの回復効果が認められた. T2, 回復効果とも, 看護師は医師より大きく, 看護師では結核病棟勤務経験あり群が勤務経験なし群より大きかった.<BR>以上より, 検査技師と結核病棟勤務経験のある看護師・医師は他職種より結核菌に暴露される危険性が高いことが示唆された. 二段階試験はベースラインの反応を把握し, 最近の結核感染を判断するのに必要と思われた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 77 (4), 203-210, 2003

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (20)*注記

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