日本における<I>Yersinia pseudotuberculosis</I>の分布とヒトの感染症の疫学

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  • Distribution of <I>Yersinia pseudotuberculosis</I> in Japan and Epidemiology of Human Infection
  • Distribution of Yersinia pseudotuberculosis in Japan and Epidemiology of Human Infection

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日本におけるYersinia pseudotuberculosisの分布調査, 血清学的型別および本菌感染症の疫学について検討した.<BR>Y.pseudotuberculosisの分布は決して稀でなく, ヒトの感染症も増加していることが明らかとなった. 著者らが分離した菌株を中心として, ヒト, 動物, 食肉および水由来菌の421株について, それらの由来と血清型との関係を明らかにした.Y.pseudotuberculosisをま12血清型に型別できる.このうちヒト由来224株は9血清型, 動物由来191株は11血清型に型別でき, 動物由来菌株が, ヒト由来菌株より多種類の血清型に型別された.各由来菌株ともに4b型が最も多く, 次いで3, 1b, 5b, 5a型などが多いが, ヒトと動物由来菌では, 高率に分離される血清型の種類が異なる.<BR>ヒト由来菌の77%が岡山県の散発例より分離されている.ヒトの感染症は冬から春に多い.病型と血清型とは特定の関連はない.男: 女の比は1.5: 1であり, 男女とも1歳から3歳をピークとし, 幼, 少年期に発症している.<BR>日本におけるY.pseudotuberculosisの自然宿主, 血清型, ヒトの多発年齢, 性比および敗血症発症年齢などが, ヨーロッパ諸国のそれと異なることを指摘した.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 61 (7), 737-745, 1987

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (3)*注記

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