A型インフルエンザに対する3種類のイムノクロマト法迅速診断キットの比較検討

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of Three Rapid Diagnostic Kits Using Immunochromatography for Detection of Influenza A Virsuses
  • Aガタ インフルエンザ ニ タイスル 3シュルイ ノ イムノクロマトホウ ジンソク シンダン キット ノ ヒカク ケントウ

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説明

型別判定可能なイムノクロマト法のインフルエンザ迅速診断キットが新たに3種類発売された. エスプラインインフルエンザA&B-N (エスプライン-N), Quick VueラピッドSP influ (クイックビュー), ポクテムインフルエンザA/B (ポクテム) である. 2003/2004年シーズンに, インフルエンザを疑われた小児151例 (全例3病日以内に検査) を対象として, これらのキットの有用性の比較検討を行った. 鼻咽腔吸引液を希釈してウイルス分離に供し, 残りの検体を遠心して得られた上清を用いて, 迅速診断試験を行った.<BR>95例よりインフルエンザA香港型が, 3例よりB型が, それぞれ分離された. A香港型95例に対するエスプライン-Nの感度, 特異度は, それぞれ, 100%, 100%, クイックビューは99%, 91%, ポクテムは91%, 100%であった. ポクテムの感度は, 他の2者と比べて有意に低く, クイックビューの特異性は有意に低下していた. A型インフルエンザ患児95例中, 55例は1病日に, 30例は発熱後6時間以内に検査を行った. 95例中14例の体温は38.0℃未満であった.これらの患児を含めて全例を, エスプライン-Nでは検出可能であった. 鼻咽腔吸引液を稀釈, 遠心して検体とし, エスプライン-Nを用いて, 極めて精度の高いインフルエンザA型の診断が可能であった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 78 (11), 935-942, 2004

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (17)*注記

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