Aソ連型インフルエンザの流行と変異

  • 尾西 一
    石川県保健環境センター・感染症部

書誌事項

タイトル別名
  • Prevalence and Variation of Influenza A (H1N1) Virus
  • A ソレンガタ インフルエンザ ノ リュウコウ ト ヘンイ

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説明

1998年11月に石川県内の集団かぜから, A/Beijing/262/95とは抗原的に異なる, Aソ連型インフルエンザウイルスが2株 (A/Ishikawa/42/98ほか1株) 分離された.またA/Ishikawa/42/98に対する住民の抗体保有率は, 非常に低かったが, A/lshikawa/42/98様ウイルスは1999年末まで流行しなかった.<BR>一方, 1999年5月にニューカレドニアで流行したA (HIN1) ウイルスの抗原性が, A/lshikawa/42/98と類似していることが報告され, 国内でも2000年1月以降, 上記と類似のウイルスが流行した.以上から, A/Ishikawa/42/98様ウイルスが1998/99シーズンには流行せず, 2000年に流行したことの背景には, 流行に関与するウイルス側の性状変化が推察され, 流行阻止のためには, このようなウイルス側要因の解明が重要であると考えられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 75 (8), 656-661, 2001

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (15)*注記

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