<I>Naegleria fowleri</I>臨床分離株のマウスへの感染実験

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タイトル別名
  • Experimental Infection of <I>Naegleria fowleri</I> in Mice
  • Naegleria fowleri 臨床分離株のマウスへの感染実験
  • Naegleria fowleri リンショウ ブンリカブ ノ マウス エ ノ
  • Experimental Infection of Naegleria fowleri in Mice

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抄録

わが国で最初の原発性アメーバ性髄膜脳炎患者から分離されたNaegleria fowleri株を用いて感染実験を行い, 分離株の病原性を確認するとともに, 病理組織学的検討を行った. 経鼻的にSPFマウス (ddY, 雌, 4週齢) 10頭に感染させたところ, うち5頭は5日目に反応が鈍くあるいは無反応となった. 症状を呈したマウスに対する病理学的検索の結果, 鼻粘膜の腫脹, 壊死とこれに伴う炎症反応, 嗅球および大脳の出血・軟化融解が認められ, アメーバの集簇が確認された. 患者からの分離株はマウスに対しても病原性を発揮することが確認された. またアメーバの検出部位や病変の広がりからアメーバは鼻粘膜の嗅粘膜から嗅神経を介して嗅球に達して, 脳底部から大脳へと広がることが示唆された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 72 (10), 1064-1069, 1998

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (13)*注記

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