散発事例由来<I>Salmonella</I> serovar Typhimuriumの薬剤耐性とdefinitive type 104の出現状況

書誌事項

タイトル別名
  • Drug-Resistance and Definitive Type 104 of Salmonella Serovar Typhimurium Isolated from Sporadic Cases in Tokyo, 1980-1998
  • 散発事例由来Salmonella serovar Typhimuriumの薬剤耐性とdefinitive type 104の出現状況
  • サンパツ ジレイ ユライ Salmonella serovar Typhimurium ノ ヤクザイ タイセイ ト definitive type 104 ノ シュツゲン ジョウキョウ

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抄録

東京において1980-1998年に, 国内散発事例及び海外旅行者による輸入散発事例より分離された674株のSalmonella serovar Typhimurium (S. Typhimurium) について, その検出頻度, 薬剤耐性, 及びdefinitive type 104 (DT104) の出現状況について検討した.<BR>この間, 国内事例より8, 359株, 輸入事例より4, 083株のサルモネラが検出され, そのうちS. Typhimuriumは前者で6.2% (522株), 後者で3.7% (152株) を占めていた.<BR>CP, TC, SM, KM, ABPC, ST, NA, FOM, 及びNFLXの9種薬剤 (DT104株についてはSUを追加) に対する耐性試験の結果, 国内事例由来株では245株 (46.9%), 輸入事例由来株では109株 (71.7%) がFOM, NFLXを除くいずれかに多剤あるいは単剤耐性であった. 薬剤別では, 両事例由来株ともTC, SM, ABPC, CPに対する耐性率が高かった. その耐性パターンは, 全体で40種と多彩であったが, その主要なものは国内事例由来株でCP・TC・SM・ABPC, CP・TC・SM・KM・ABPC, TC・SM, SM単剤, TC・KM, 輸入事例由来株でTC単剤, CP・TC・SM・ABPC, CP・TC・SM・KM・ABPC, CP・TC・SM・KM・ABPC・ST, TC・KMであった.<BR>ファージ型別試験の結果, DT104と型別されたのは, 国内事例由来供試52株中31株, 輸入事例由来供試46株中13株で, 前者が1987年, 後者が1986年以降の分離株において認められた. 検出DT104株は2種の耐性パターンのものに限られており, CP・TC・SM・ABPC・SU (供試49株中43株), CP・TC・SM・KM・ABPC・SU (供試5株中1株) であった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 73 (11), 1087-1094, 1999

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (20)*注記

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