<I>Acinetobacter anitratus</I> Ac-0119株とその変異株のSoft-agar中の発育形態と菌の性状について

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タイトル別名
  • Relation of Colonial Morphologies of Strain Ac-0119 of <I>Acinetobacter anitratus</I> in a Soft-agar Medium and its Variants to Morphological and Biological Properties
  • Acinetobacter anitratus Ac-0119株とその変異株のSoft-agar中の発育形態と菌の性状について
  • Acinetobacter anitratus Ac-0119 カブ ト ソノ
  • Relation of Colonial Morphologies of Strain Ac-0119 of Acinetobacter anitratus in a Soft-agar Medium and its Variants to Morphological and Biological Properties

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抄録

臨床材料由来. Acinetobacter anitratus0119株とsoft-agar中で発育を異にする変異株A, B, Cを用いて, soft-agar中の発育型と莢膜, 線毛の保有性及びマウス致死性との関連性を比較検討した.<BR>親株はsoft-agar中でLarge round型の発育を示し, BTB乳糖寒天培地上では粘張性の大集落を形成した. 莢膜は小莢膜を形成し, 線毛は血球凝集反応及び電子顕微鏡的観察からも認められなかった. 変異株Aはsoft-agar中でFeather型を示し, BTB乳糖寒天培地上では粘張性のある小集落を形成した. 莢膜は光学顕微鏡的には小莢膜保有株, 非保有株が認められた. また線毛は認められなかった. 変異株Bはsoft-agar中でStreaming型を示し, BTB乳糖寒天培地上では非粘張性の集落を形成した. 莢膜は認められなかったが陰性染色から線毛が認められた. しかし, 血球凝集反応は陰性であった. 変異株Cではsoft-agar中でCompact型に発育し, BTB乳糖寒天培地上では非粘張性の小集落を形成した. 電子顕微鏡像から莢膜, 線毛の形態は認められなかった.<BR>マウス致死性は親株, 変異株A, Bの順で弱くなる傾向を示し, 変異株Cは108/0.5ml以上でも致死性を示さなかった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 60 (5), 461-467, 1986

    一般社団法人 日本感染症学会

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