間欠導尿にて排尿管理されている二分脊椎症患者の検討

書誌事項

タイトル別名
  • THE CONSEQUENCE AFTER INTRODUCTION OF CLEAN INTERMITTENT CATHETERIZATION (CIC) IN CHILDREN WITH NEUROGENIC BLADDER DYSFUNCTION SECONDARY TO SPINA BIFIDA
  • THE COMPARISON OF PATIENTS WITH AND WITHOUT UPPER URINARY TRACT DILATION AT THE TIME CIC WAS INTRODUCED
  • 間欠導尿導入時の上部尿路障害と予後について

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抄録

(目的) CICにより排尿管理を受けている二分脊椎症患者をCIC導入時の上部尿路障害の有無に注目し経過を検討した.<br>(対象と方法) 対象は二分脊椎症患者34例 (男性15例, 女性19例) である. CIC導入時に上部尿路の拡張を認めた症例は18例であり, その中で10例 (A群) は初診時にすでに認められ, 8例 (B群) は経過観察中に出現しCIC導入となった. CIC導入時に上部尿路の拡張を認めなかった症例は16例であり, 7例 (C群) は残尿と尿路感染症 (UTI), 9例 (D群) は低コンプライアンス膀胱がCIC導入の理由であった.<br>(結果) A群では, 5例に膀胱拡大術が施行され, 拡大術症例以外の5例のうち3例で逆流防止術が施行された. B群では, 3例に膀胱拡大術が施行され, 2例で逆流防止術が施行された. C群は, 全ての症例で上部尿路に異常を認めなかった. D群では, 1例に膀胱拡大術が施行されたが, 他の8例は上部尿路に異常を認めなかった.<br>(結論) CIC導入時に上部尿路の拡張を認めたA+B群では, 認めなかったC+D群と比較して後に膀胱拡大術や逆流防止術を受けた頻度が有意差をもって高かった. 残尿とUTIは, CICにより良好にコントロールされた. 尿失禁に対するCICの効果は, 尿道括約筋機能不全を合併する症例が多数を占めるため満足のいくものではなかった.

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参考文献 (10)*注記

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