葉酸摂取は神経管閉鎖障害のリスクを減少させる

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タイトル別名
  • PERICONCEPTIONAL INTAKE OF FOLATE REDUCES THE RISK OF NEURAL TUBE DEFECTS
  • 葉酸摂取は神経管閉鎖障害のリスクを減少させる--2007年泌尿器科医の認知度調査
  • ヨウサン セッシュ ワ シンケイカン ヘイサ ショウガイ ノ リスク オ ゲンショウサセル 2007ネン ヒニョウキカイ ノ ニンチド チョウサ
  • AWARENESS AMONG UROLOGISTS IN 2007
  • 2007年泌尿器科医の認知度調査

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抄録

目的: 葉酸は胎児の組織・臓器形成に必須のビタミンである. 妊婦が妊娠6週までに葉酸を充分に補充しないと, 神経管閉鎖障害 (二分脊椎症・無脳症) が発症する. 1次的な予防措置として, 厚生労働省は妊娠4週前から妊娠12週まで葉酸400μg/日を摂取するよう勧告した. 泌尿器科医の認知度調査を実施したのでそのデータを報告する.<br>対象と方法: 2007年7月に日本泌尿器科学会会員名簿から無作為に抽出した400名にアンケート調査票を送付し, 161名から回答が得られた (回答率, 40%). 2002年に実施した同様の調査結果と比較して報告する.<br>調査結果: 葉酸が神経管閉鎖障害の発生リスクを軽減するとの情報を承知していたのは36%であり, この認知率は2002年の26%に比べて有意に上昇していた (P=0.037). 情報入手源は57%の医師が学会・学術雑誌・講演会などの医学関連メディアであった. 若い女性や妊婦へ禁煙, 禁酒, 栄養バランスの取れた食事, 葉酸を含むサプリメントなどを勧めているのは, 各々73%, 62%, 67%, 7%であった. 92%の医師はこの情報を若い女性へ伝達すべきであると述べた.<br>結論: 二分脊椎症の出生率が増加傾向を示すのは, 先進諸国のうち日本だけである. 二分脊椎症の発生リスクを減少させるため, 泌尿器科医は葉酸の果たす重要性を若い女性・妊婦へ伝達することが望まれる.

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参考文献 (30)*注記

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