器質的インポテンスに対する硬直機構内蔵式ノン・インフレーダブル陰茎プロステーシス挿入手術の治療成績

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  • IMPLANTATION OF SELF-CONTAINED NON-INFLATABLE PENILE PROSTHESIS IN PATIENTS WITH ORGANIC IMPOTENCE

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1988年4月より1990年8月までの間に, 34例の器質的インポテンス患者に硬直機構内蔵式のノン・インフレータブル陰茎プロステーシスである OmniPhase 陰茎プロステー・シスの挿入を行った. 患者の年齢は37歳から79歳, 平均54.2歳であった. インポテンスの原因としては, 骨盤腔内の悪性腫瘍に対する根治的手術が17例, 糖尿病が7例, 血管の異常が3例, 脊髄損傷が2例, 陰茎の異常が2例, その他の器質的疾患が3例であった. 陰茎プロステーシスの挿入は脊椎麻酔または全身麻酔下に, 亀頭冠下部切開によって行った. 術後12週間において臨床評価を行ったところ, 32例 (94.1%) が性交可能であった. 患者の満足度は18例 (52.9%) が非常に満足, 14例 (41.2%) が満足, 1例 (2.9%) が改善なし, 1例 (2.9%) が悪化と回答した. 重篤な合併症は認められなかったが, 1例において挿入したプロステーシスの脱出のため, これを抜去したほか, 10日間以上持続する疼痛を3例 (8.8%) に, 陰茎の浮腫を11例 (32.4%) に, 急性副睾丸炎を1例に認めた. 得られた結果から, 器質的インポテンスの治療として, OmniPhase 陰茎プロステーシスの挿入は安全で有効な治療法であると結論された.

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