急性複雑性腎盂腎炎の敗血症性ショック合併リスクを診断時簡便に評価するスコアリングシステム

書誌事項

タイトル別名
  • A NOVEL SCORING SYSTEM: PREDICTING SEPTIC SHOCK AT DIAGNOSIS EASILY IN ACUTE COMPLICATED PYELONEPHRITIS PATIENTS
  • キュウセイ フクザツセイジンウジンエン ノ ハイケツショウセイ ショック ガッペイ リスク オ シンダンジ カンベン ニ ヒョウカ スル スコアリング システム

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説明

<p>(目的)急性複雑性腎盂腎炎(ACPN)は,敗血症性ショック(SS)に陥る致死的疾患であるが,重症化の予測因子は明らかではない.そこで,SSを合併したACPN患者のリスクファクター(RF)を明らかにする.</p><p>(対象・方法)対象は2009年5月から2014年3月にACPNで入院した267例.SSを合併した患者群とその他の患者群の2群に分け,背景因子を後向きに比較検討した.また,多変量解析を用いてRFを検出し,重症化予測のためのスコアリングシステムを作成した.</p><p>(結果)267例のACPN患者のうち,敗血症患者は167人(62.5%)で,死亡例は2例(0.75%).SS合併群は35例で,SS非合併群は232例.2群を多変量解析し,(P).Performance Status≧3,(U).尿管結石の存在,(S).女性,(H).水腎症ありの4因子が有意差を得た.これらのRFを各1点とし,合計0~4点のPUSHスコアリングシステムを作成した.PUSHスコアはSSの合併率と相関し,0点:0%,1点:5.3%,2点:3.4%,3点:25.0%,4点:42.3%であった.PUSHスコア3点の患者群は1~2点の患者群に比較しSS合併率が有意に高かった(p=0.0000036).</p><p>(結論)4項目のRFを用いたPUSHスコアによる評価方法は,ACPN患者のSS合併予測に有用と考えられた.</p>

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