尿管膀胱接合部尿管機能に関する研究

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タイトル別名
  • URETERAL FUNCTION AT THE URETEROVESICAL JUNCTION
  • Action Potentials of the Canine Intramural Ureter During Bladder Filling or Bladder Contraction
  • 膀胱充満時及び収縮時のイヌ膀胱壁内尿管の活動電位

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抄録

膀胱運動と膀胱壁内尿管の関係を知る目的で, イヌを用いて膀胱充満時と収縮時の膀胱壁内尿管の筋電図を膀胱外尿管の筋電図とともに記録した. 膀胱充満は生理食塩水 (10ml/分の注水速度, 5ml/kgの注水量) の注水により得た. 膀胱収縮は電気刺激により惹起した. 経腹膜的に膀胱外尿管と膀胱外より剥離した壁内尿管に電極を刺入し筋電図を記録した. 膀胱瘻を2本作製し, 一方は注水用, 他方は膀胱内圧測定用とした. 結果, 膀胱内圧が約10cmH2Oまで上昇した膀胱充満でも膀胱壁内尿管の活動電位の放電頻度は膀胱外尿管と有意な変化を認めなかった. 膀胱収縮により内圧が収縮前の約5倍に上昇しても壁内尿管の活動電位の放電頻度は膀胱外尿管あるいは, 収縮前と有意な変化を認めなかった. 以上のごとく膀胱充満, 収縮という運動の間も壁内尿管の活動電位は膀胱外尿管と同様に影響を受けず, また膀胱外尿管の尿搬送と同様に尿を能動的に膀胱に送り続けていることが示唆された.

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