尿路上皮腫瘍転移例に対する METHOTREXATE, VINCRISTINE, CISPLATINUM, CYCLOPHOSPHAMIDE, ADRIAMYCIN, BLEOMYCIN 併用療法MVP-CAB療法

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タイトル別名
  • COMBINATION CHEMOTHERAPY WITH METHOTREXATE, VINCRISTINE, CISPLATINUM, CYCLOPHOSPHAMIDE, ADRIAMYCIN, AND BLEOMYCIN (MVP-CAB) FOR METASTATIC UROTHELIAL CANCER

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抄録

計測可能病変を有する尿路上皮腫瘍転移例31例に対し, 第1日目に methotrexate 20mg/m2, vincristine 0.6mg/m2, cyclophosphamide 500mg/m2, adriamycin 20mg/m2, bleomycin 30mgを, 第2日目にcisplatinum 50mg/m2を投与し, これを計測可能病変が進行と判定されるまで3週間ごとに繰り返すMVP-CAB療法を行った. その結果, CR4例 (13%), PR17例 (55%), NC2例 (6%), PD8例 (26%) が得られ, その有効率は68%であった. 臓器別および病理組織別有効率は原発巣69%, 肝67%, 肺73%, リンパ節67%, 骨22%, 移行上皮癌71%, 扁平上皮癌33%であった. 臨床効果別生存期間中央値はCR例が32ヵ月, PR例が11ヵ月, NC例が3ヵ月, PD例が6ヵ月で, CRおよびPR例において予後の延長が認められた. PR例における本療法の有効持続期間および施行回数中央値は6ヵ月, 6 cycle であった. 本療法の主な副作用は肺線維症と骨髄機能障害であった. 2例 (73歳, 81歳) が肺線維症のため死亡したが, 以後70歳以上の高齢者や肺機能障害例には初回からBLM投与を中止することにより, 本症の発生を防止し得ている. 22例 (71%) に白血球数2,000/mm3未満の低下, 7例 (23%) に血小板数5×104/mm3未満の低下が認められたが, 骨髄機能障害による死亡例は認められなかった.

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