The National Institutes of Health chronic prostatitis symptom index (NIH-CPSI, 日本語版・岡山大学案) の有用性と同案を用いた慢性非細菌性前立腺炎に対するセルニチンポーレンエキスの臨床評価

  • 門田 晃一
    岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
  • 津川 昌也
    岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
  • 二ノ宮 祐子
    岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
  • 安東 栄一
    岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
  • 公文 裕巳
    岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学

書誌事項

タイトル別名
  • A JAPANESE VERSION OF THE NATIONAL INSTITUTES OF HEALTH CHRONIC PROSTATITIS SYMPTOM INDEX (NIH-CPSI, OKAYAMA VERSION) AND THE CLINICAL EVALUATION OF CERNITIN POLLEN EXTRACT FOR CHRONIC NON-BACTERIAL PROSTATITIS

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説明

(目的) NIH-CPSIの日本語版 (岡山大学案) を作成し, その有用性について検討した. この symptomindex を用いて慢性非細菌性前立腺炎に対するセルニルトン®の臨床効果を評価した.<br>(対象・方法) 対象は慢性前立腺炎群34例, BPH群35例, コントロール群18例とし, 我々が作成したNIH-CPSI・日本語版 (岡山大学案) のスコアを比較検討した. 慢性非細菌性前立腺炎24例にセルニルトン®を投与し, 投与開始前後のNIH-CPSIスコアを比較検討した.<br>(結果) 各疾患群のスコアは, 痛み・不快感 [慢性前立腺炎群: 9.79 (平均値), BPH群: 1.66, コントロール群: 039], 排尿刺激症状 [382, 3.29, 0.72], QOL [8.21, 4.17, 1.39] であった. 痛み・不快感に関する領域は慢性前立腺炎群が他群と比べ有意に高く, QOLに関する領域は, 慢性前立腺炎群, BPH群, コントロール群の順に高い結果であった. 慢性前立腺炎群では痛み・不快感, 排尿刺激症状とQOLのスコアに統計学的にそれぞれ順相関が認められ前立腺炎の重症度の指標として有用であることが示唆された. セルニルトン®投与後の各領域のスコアは投与前と比較して有意に低下していた.<br>(結論) NIH-CPSI・日本語版 (岡山大学案) は, 慢性前立腺炎の臨床症状およびQOLを的確に反映しており, 有用であった. 今後さらに, 翻訳の質, 妥当性および信頼性など検討するに値する症状スコアと考えられた.

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被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (24)*注記

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