膀胱に発生した孤立性線維性腫瘍の1例

  • 王 聡
    国立病院機構大阪医療センター泌尿器科
  • 宮後 直樹
    国立病院機構大阪医療センター泌尿器科 現:東大阪市立総合病院泌尿器科
  • 原田 泰規
    国立病院機構大阪医療センター泌尿器科
  • 安永 豊
    国立病院機構大阪医療センター泌尿器科
  • 岡 聖次
    国立病院機構大阪医療センター泌尿器科

書誌事項

タイトル別名
  • SOLITARY FIBROUS TUMOR OF THE URINARY BLADDER: A CASE REPORT
  • 症例報告 膀胱に発生した孤立性線維性腫瘍の1例
  • ショウレイ ホウコク ボウコウ ニ ハッセイ シタ コリツセイ センイセイ シュヨウ ノ 1レイ

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説明

症例は72歳,男性.血液PSA高値に対する骨盤MRI検査時に,膀胱三角部に径8.5 mm大の腫瘤が偶然に発見された.膀胱鏡検査で同部に粘膜下腫瘍を認め,経尿道的腫瘍切除を施行した.病理組織検査の結果:紡錘形細胞が膠原線維を伴って不規則に増殖し,小血管も豊富に見られた.免疫染色上CD 34に陽性,Bcl-2染色は一部陽性,MIB-1 indexは3%以下で組織学的に悪性所見を認めず孤立性線維性腫瘍(Solitary fibrous tumor:SFT)と診断した.現在術後1年4カ月を経て再発転移を認めていない.SFTは間葉系腫瘍の1種であり,多くは胸膜発生とされている.胸膜外発生は少なく,特に膀胱に発生したSFTは本邦初であった.海外での報告11例と合わせて集計し考察を加える.

収録刊行物

参考文献 (23)*注記

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