当院における限局性前立腺癌の治療選択 (前立腺全摘術対放射線治療) に関する患者の意識度調査

書誌事項

タイトル別名
  • SURVEY OF FACTORS UNDERLYING TREATMENT CHOICE FOR PATIENTS WITH LOCALIZED PROSTATE CANCER (radical prostatectomy vs extrabeam radiotherapy)
  • 当院〔亀田メディカルセンター〕における限局性前立腺癌の治療選択(前立腺全摘術対放射線治療)に関する患者の意識度調査
  • トウ イン カメダ メディカルセンター ニ オケル ゲンキョクセイ ゼンリツセンガン ノ チリョウ センタク ゼンリツセン ゼンテキジュツ タイ ホウシャセン チリョウ ニ カンスル カンジャ ノ イシキド チョウサ

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抄録

(目的) 今回我々は限局性前立腺癌治療を行うにあたり, 患者が治療法決定に影響された要因や治療後の満足度について調査第検討した.<br>(対象と方法) 2002年1月から2003年12月に限局性前立腺癌 (T2以下N0M0) と診断された患者で前立腺全摘又は放射線治療を受けた51名を対象とし, 治療法決定に関与した要因や治療後の満足度等を記載したアンケートを作成し郵送した.<br>(結果) 48名 (94.1%) から有効回答を得た. 内訳は全摘群, 放治群が各々38名 (79.2%), 10名 (20.8%), 平均年齢は67.5才, 70.8才であった. 治療法決定の影響要因として両群とも「医師の勧め」が9割以上を占め,「医師の勧め以外」は全摘群で有意に多かった (p=0.023). 全摘群は治療選択の主理由と治療後気になる点をそれぞれ「病変の体外除去」,「性機能障害」, 一方放治群は「低侵襲」「特になし」と回答した. 両群とも8割以上が選択した治療に「満足」していた. またそれぞれ25名 (65.8%), 8名 (80%) が同じ治療を再選択すると回答したが, 全摘群の15%は術後性機能障害や尿失禁, 手術侵襲の大きさを理由に「受けない」代わりに「無治療で経過観察」を選択した.<br>(結論) 医師は患者の治療法選択に多大な影響を与えている. 我々はそのことを念頭に置き, 的確な診断と情報提供, 治療後の精神的ケアを含めたフォローが大切であると考えた.

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